
辛い。しかし、旨い。この日、俺は2年前から治療を続けていた脳の病気の完治を主治医に告げられていた。人生で初めて死を意識した病気だった。酒や肉を控え、なるべく穏やかに過ごす。いままでとは、まるで正反対の生き方だったが、さすがに死ぬかもとなると俺でもきちんとするものだ。その病気が完治した。いままで我慢してきたものすべてがぶり返してきた。どうする、肉を食うか、酒をのむか。いや、おもいっきり刺激的なことがしたい。そうだ、おもいっきり辛いラーメンで快気祝いをしよう。で、病院近くの中本へ行って来ました。なぜって?それは旨いから。ここは辛いだけじゃなくて、ちゃんと調理してあって実に旨い。刺激的な辛味に野菜を大量に使ったタンメンのだしがからんで太麺もするするはいる。もちろん噛まない。喉で食う。喉で味わうのだ。だらだらと汗をかきながらラーメンをすする。これぞ、生きている実感である。(また無記名やっちゃいました田原章雄)


